前回のあらすじ
リリカが毒殺されかけたことで大きく動く皇宮。
リリカの母、ルディアはリリカが自分から離れる事を考えつつ
その日まで、守らせて欲しいと願います。
そして10歳になったリリカは、、、
ネタバレ 68話
皇都は今までになく賑わい、華やかに飾られています。
それは皇女の10歳の誕生日、パルータを祝うためです。
皇后陛下、ルディアが流行らせたコーヒーショップではパルータを記念してイベントを行っています。
「帝国では、10歳になると魂がその身体に完全に安着すると言われている」
「不安定な奇数から安定した偶数になる10歳は大いに祝うべき日、、、」
「いつからか10歳の誕生日は古代語で”完成”を意味するパルータと呼ばれるようになった」
「そこ!もう少し飾りを上にして!」
パーティー会場でルディアが指示を飛ばします。
「皇后陛下、そろそろお時間です」
侍女長に声をかけられその場を後にするルディア。
その姿を見て各々が声を出します。
「本当に美しくて怖いお方だわ」
「決めたことは何でもやり遂げられるんですもの」
ここ数年でのルディアの功績を見て人々は言います。
「リリの誕生日よ、全て完璧にやってちょうだい!」
そう侍女長に命じると侍女長は貴族家門の動きが尋常でないことを報告します。
たくさんの貴族がリリカの目に止まろうと子供を連れてパルータに参加しようとしているのです。
「よくも私のリリちゃんに魔の手を、、、」
怒りに震えるルディア。
10歳になること、パルータを基点に皇室の会合や会議にも参加できるようになる。
つまり普通の誕生日ではなく様々な権利と義務が発生する日というのがパルータなのです。
あの毒殺事件以来、リリカと外部との接触を防いでいたルディアでしたが、パルータ以降は難しくなります。
「でも、、、」
南部貴族の家門に報復し、南部連合を解体。
それまでしてもリリカの安全が完全と感じられないルディア。
人々はリリカの噂話をします。
「あのすごい皇后だけじゃない」
「皇帝も皇太子も皇女に夢中らしい!」
「皇女の目に入らないと!」
貴族達は期待に胸を膨らませながら皇宮に向かいます。
「緊張しているのか?」
アティルが優しく尋ねます。
会場に入る前、緊張して震えるリリカを優しく励ますアティル。
「皇女様をエスコートする栄光を私にくださいますか?」
震えながらもアティルの手を取るリリカ。
「リリカ・ナラ・タカール皇女殿下のご登場です!」
ピンクを基調とした薔薇をあしらったドレスを着てリリカは登場します。
「今日は私のパルータに御主席頂きありがとうございます」
「ご参加の皆さんにとって楽しい時間になりますように」
そう微笑むリリカに参加者皆、釘付けになります。
もちろん、ピヨルドも、、、
「ーピヨルドは皇女のパルータに参加したの?」
バラット公爵は執事に尋ねます。
「あの皇女にへつらってくだらない子供の遊びを続けるなんて、、、」
「でも、、、だからさらに愛しいのよね」
「壊れる事を知っているから、、楽しみなこともあるだろうから」
バラット公爵は誰に聞かれるのでもなく言います。
感想
リリカ、綺麗になって、、、、やっぱりあのママの子だね、、、
次回以降リリカはどういう活躍を見せてくれるのか!
最後まで読んで頂きありがとうございました!