前回のあらすじ
本来は不適格者として故郷に帰り、そこで破滅するはずだったラウブ。
それを阻止し、ラウブを受け入れたリリカ。
果たしてリリカはラウブを救うことができるのか?
ネタバレ 60話
「あの険しい樹海を探検し大金を投資して下さった皇女様を一番に訪ねました。」
とウバはリリカの前にたくさんの宝物を並べて言います。
キレイで不思議なものがたくさんあり、どれをもらうかリリカは悩みます。
でも、こんなキレイで素敵なものはママが欲しがるよね?
そう思ったリリカは地味な植物を見つけます。
「これは何?」
「それは下の根が大根のように大きくとても甘いのです」
ウバが説明してくれます。
派手でもキレイでもない大根。
これなら私が貰っても良いよね?
場面は変わり、ルディアの部屋ー。
ウバの初めての樹海体験で最も大きい収益を上げたのは砂糖大根だ。
その後、既存の砂糖カルテルを揺るがすほどの収益を出す。
だから砂糖大根だけ手に入れればそれで完璧!
離婚後のリリちゃんとの生活には困らないわ!
しばらくして、、、
「あれないわね??なんでないの??」
砂糖大根は全てリリカのものとなり、驚愕するルディアでした。
「ブリン!!タンに会いに行きましょう」
不適格者について知る為に騎士団長のタンに会いに行く事にしたリリカ。
アティルから貰ったポニーに乗って騎士団長室に向かうリリカの姿を見て貴族たちは噂話します。
「太陽宮は乗馬が禁止されているのに」
「そんなことができる少女は皇帝の養女しかいないわ」
「両手にソルとウルフなんて本物のタカールみたいね」
「シッ静かに、今の太陽宮の実勢が誰だかわからない?」
「だからって気まぐれな皇帝の寵愛がいつまで続くのか、、、」
「「それは見ものね」」
貴族たちは今日も忙しく噂話に花を咲かせます。
誰が不幸になるか、誰が損するか、人の不幸は蜜の味のようー。
「タン!大事な話があるの!」
そう言ってリリカは騎士団長室に入ります。
そこには宰相ラットがおり、早々に立ち去ってしまいました。
「おい!まだ話は終わってないからな!」
とタンはラットに言い、リリカの方に向き直ります。
「皇女様、どのようなご用件で?」
タンはリリカに尋ねます。
「不適格者が何か教えてほしいの」
厳しい表情のリリカにタンはハッとします。
「タンはどうして私を信じたの?」
リリカは尋ねます。
「変だと思われるかもしれませんが、皇女様なら大丈夫だと思ったのです」
これまでウルフ家を支えてきた狼の本能が大丈夫だと言っているようだった。
「あの時はそれが最善だと思ったのです。ラウブを故郷に帰すと自滅してしまいそうでしたから、、、」
頭を下げるタンにリリカは言います。
「もっとちゃんと教えてくれれば良かったのに、、、ラウブが一人で苦しんだでしょ!」
更に頭を下げ謝罪するタン。
「、、、不適格者について聞きにきましたね」
タンは言います。
ラウブはウルフ家の生まれでなく、外部で生まれたウルフの血の濃い子供でした。
ラウブは「ウルフ」として育った子供ではなかったのです。
感想
砂糖大根がいつの間にか亡くなっているルディアが面白かったです笑
ラウブですが、知れば知るほど孤独を感じる状態だったんだなと思いました。
孤独で誰にも理解されなくて、そうして最後は狂い死ぬしかないって、、、
どれだけ苦しいことか、、、
リリカ、、、早く助けてあげておくれ、、、
最後まで読んで頂きありがとうございました!