前回のあらすじ
ヴェルゾ王国に到着し街並みに目を奪われるラース。
そんなラースに街歩きをしようと誘うゼフォン。
本屋によって情報収集するラースは用事を終え帰ろうとしますが、
エスコートするゼフォンは宝飾店に向かいます。
ネタバレ 59話
宝飾店で買い物をするゼフォンを見守るラース。
皇帝が買い物、、、と不思議そうにします。
「二度と外すな」
そう言って自分の瞳の色の宝石が装飾されたバングルをラースに送ります。
宿に帰り、食事を摂るラースはゼフォンに言います。
「そろそろ時間ですし、色街へ赴いてみます」
そう言うラースにゼフォンは付いていくと言います。
”身分を伏せていてもこの顔が歩いていたら声を掛けられるに決まっている!”
食い下がるゼフォンにラースは言います。
「夫を色街に行かせたい妻がどこの世界におりますか?」
そう言ってゼフォンを納得させたラースは早速色街へと向かいます。
”「、、、良いか、バングルは決して外すなよ」”
そう凄んだゼフォンを思い不思議そうにするラースの耳に悲痛な叫び声が聞こえます。
「お願いします、、、!!3割で良いんです、、、!!どうか前金を、、、」
そう土下座して頼む女性に男、ラースの弟エリクは告げます。
「知るか、出発までは自力でなんとかしろ」
そう冷たく言い放つエリクに女性はなおも言い募ります。
「ならば今すぐにベリエにお連れください!!ベリエに着けばすぐに弟の病気も診て下さるのですよね!?」
「今日は無理だ」
つまらなそうに言うエリクは出発は3日後と告げて立ち去ます。
それを見ていた護衛たちはあまりの非道さに絶句し、ラースは呆れて目を逸らします。
「そこに誰かいるのですか!?お願いします、、、私を今夜買って下さい、、、」
「お金が、病気の弟の為にお金がいるんです、、、」
よろめきながら近づく女性にラースは言います。
「買うわ、一晩では終わらせないけれど」
ー娼館、女性の部屋にて
女性クロエ・マクゴナガルはかつて王宮秘書として働いていました。
クロエは成り上がりの将軍に言い寄られ不倫は嫌とそれを拒み、その腹いせに冤罪を掛けられて莫大な罰金を課せられて城を追い出されたのです。
その後、ベリエから難病の弟の治療を保証する代わりに秘書として雇われることなり現在に至ります。
”弟はていの良い人質ね”
そう考えたラースは治療するかも怪しいと眉を顰めます。
「私なら今すぐに貴方達を保護するし、離れ離れにもしない。ベリエよりも遥かに良い治療を約束するわ」
そう言うラースにクロエは何者かと尋ねます。
「シャリオルト帝国皇妃、ラース・バーベ・ヴェルヴェーヌ殿下であられます」
シングに名乗りを上げさせるとラースはクロエたちを保護します。
「場所を変えましょうか、弟さんも一緒にね」
〜fin〜
感想
皆さん、ラースの弟エリクはクソ野郎です!
デートかパーティーの為にクロエを見捨てたのです!
クロエは弟思いの良い娘ですね、、、私事ですが、私にも弟がおりましてクロエのような姉にはなりたくともなれないなと思いました。
そう言えば前の世界でのラースも身を削って家族を支える良いお姉さんでしたね、、、
最後まで読んで頂きありがとうございました!
次話もぜひお読み頂けると幸いです!!